2007年04月16日

見積り結果。

こんにちは。
こんばんは。
また、少し間隔が空いてしまいました。
会う場所、会う場所で、いろいろな人から「ブログ書かないの?」と言われてしまいます。
あまり、コメントはつかないのですがどうも意外と読まれているようです。
無理しないペースでコツコツ更新していこうと思っていますので、これからも宜しくお願い致します。

ついに『まるぞうさんのいえ』の見積りが施工業者さんより提出されました。
見積りの結果は、一番安い業者さんで当初の予定より700万円ほどのオーバー!
業者さんの間でも最高と最安で600万円ほどの開きがありました。
そして、4社さんが見積って下さった結果を見比べると、
「この辺が今回の住宅の価格かな?」という、大体のラインが見えてきます。
これは、1社さんだけにお願いする特命では見えてこない、競争入札の利点のひとつだと思います。

今回の見積りの結果を踏まえ「見積り調整」という、また新たな戦いがはじまります。
せっかく設計をした内容を変更していくことになり、一見後退してしまうように感じますが、
ここでもう一度、設計したプランを見直し「本当に大事なもの」を見極めることで、
より一層純度が増し、本当の豊かさが見えてくるようにも思っております。

それでも、私達が見積りの結果にはショックを受けているのは紛れもない事実なのですが、
それ以上に、まるぞうさんご一家のショックは大きいと思われます。
それなのに、一緒に「見積り調整」を頑張りましょう!
という施主さんの姿勢を見せていただき、私達は大きな勇気を頂いております。

一朝一夕では築けないであろう、ひとつひとつ積み上げてきた施主さんとの信頼関係を感じるとき、
私達、設計者はこの仕事をやっていて本当に良かったと思えます。
これがあるから頑張れる。
大変だけど頑張れる。
さぁ、「見積り調整」に向かって頑張ってまいります!

R0015114.JPG
実は先週、山口は岩国の錦帯橋に行ってきました。
そこの桜です。
でも、桜も散ってしまいましたね。
また、来年!


posted by hara takuya at 02:41| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | まるぞうさんのいえ 【住宅】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月02日

頂へ。

こんにちは。
こんばんは。
黄砂が凄くて、遠くの景色は全然見えませんでした。
夕方頃は太陽を肉眼で直接見ても平気でした。
それにしても、よく中国から辿りつけるものです。
子どもの頃、父がこれは中国から飛んで来ているのだと
教えてくれたのですが、ずっと嘘だと思っていました。
黄砂が吹くたび工藤静香を口ずさんでしまいます。

ついに『川島の家』もクライマックスが近づいてきています。
最近、所長(父)と『川島の家』を振り返って、苦労話をする機会が増えてきました。
所長にしてみると、「過去最大に苦労した現場」だそうです。
正直、死ぬ想いをしたようです。
確かに、図面を描いている時に「ワシが死んだらお前が後を進めるんだぞ!」と言われていました。
冗談だと思っていたら、本当に死にそうだったみたいです(今だから、笑)
死ななくて良かったです。

それにしても、建築家という仕事は本当に命を削る部分も大袈裟ではなくてあるように思います。
お客さんの大切なお金を預かって、一生を費やす「場」を考え抜き、産み出す仕事なのです。

夫婦は愛を築き、
そして、子を育み、
いずれ、子は巣立ち、
夫婦は残りの人生を豊かに生き抜く。

そんな一生の「場」をほんの僅かの設計期間で考え抜かなくてはなりません。
軽い気持ちでは向かい合えられません。
真剣勝負で立ち向かわなければなりません。

真剣勝負なら斬られることも覚悟の上です。
仕事の上で死ねるのは本望です。
でも、生き抜いてこその仕事です。
愛する家族のもとへ還るのも男の努めでしょう。

『川島の家』も完成間近。
登るべき頂上も目に見えて、もうすぐその頂に旗を突き刺せそうです。
(といっても、家だけが完成で外構工事は残っているのですが・・・)

その頂から見える景色がどんなものか、楽しみで仕方ありません。
その際、黄砂は勘弁していただきたいものです。

R0015010.jpg
足場も取れてスッキリしました。
一番手前がお茶室です。
数奇屋建築も良いものでしょう?
posted by hara takuya at 23:21| 🌁| Comment(2) | TrackBack(0) | 川島の家 【数寄屋・茶室】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする